前回「95年に演劇に絶望した」みたいなことを書いて以来、オンライン・オフラインでいろいろな人から感想をもらい、本当に久しぶりに芝居を観に行ってみようかという気になった。 久しぶりだけに何を観ようかかなり迷ったが、世間的に「面白い」と言われるような芝居に行くのは止めて、あらゆる意味でその面白さを観る側がすべて引き受けなければいけないような芝居を観たいと思った。で、選んだのがサミュエル・ベケットである。 スリーポイント ベケット・ライブ vol.7 『見ちがい言いちがい』(宇野邦一訳・三浦基演出・鈴木理江子出演、下北沢「劇」小劇場) 知らない人のために少し説明しておくと、サミュエル・ベケットというのは、20世紀のアイルランド出身の劇作家で、「不条理劇」と呼ばれる演劇ジャンルの代表とされる人である。不条理劇とは何かについて説明し始めると長くなるので省略。要するに、一般の人が演劇を観てイメージする
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