無人の寺院などに伝わる文化財を保存しようと、和歌山県那智勝浦町で、古文書の調査が行われました。 和歌山県内では、人口の減少にともない、地域の寺院や神社を管理する人がいなくなり、無人の施設から仏像や古文書などの文化財が盗まれるケースが出ています。 ことし6月、仏像1体が盗まれた那智勝浦町の「南泉寺」は、和歌山県立文書館に、本堂にある古文書の回収を依頼し、12日、調査が行われました。 調査には、別の5か所の寺の住職を兼ねる大橋正道さんが立ち会い、文書館の職員は、江戸時代から明治時代にかけての土地に関する記録と確認しました。 文書館は、一時的に回収と保管を行い、その後の取り扱いについては、地元の自治体と協議を進めたいとしています。 大橋住職は、「高齢化で檀家も減っている。何とか、文化財を残せればありがたい」と話していました。 和歌山県立文書館の藤 隆宏 主査は、「古文書は地域の歴史を伝える貴重な