兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が告発された問題をめぐり、斎藤氏は20日の定例会見で、告発文書を作成した元県西播磨県民局長の男性(60)に対する聴取内容について、県の情報公開条例を理由に開示しないと説明した。しかし、これまでに「噂話を集めて作成した」との文言だけは男性の供述内容として公表。自身の判断の正当性を示す根拠としており、「恣意的(しいてき)な運用だ」「一部の発言を小出しにした卑怯(ひきょう)なやり方」との批判の声が上がっている。 「情報公開条例で人事管理に関する事務は非公開とされているので、公表することはできない」 会見で斎藤氏は、県側と男性とのやり取りを開示しない理由をこう説明。自身が公表したくないわけではなく、あくまで条例に基づいた対応だと強調した。 同条例は、公にすることで事業などの適正な遂行に支障を及ぼすおそれがある情報は非公開とすると規定。懲戒処分に向けた聴取内容もこれに該当す