台風の接近に伴い、近畿・東海・北陸・北海道を中心に記録的な暴風となった。最大瞬間風速は、全国927の風の観測点のうち、近畿で33、北海道で22、東海で21、北陸で12など、合計100の観測点で観測史上最大値を更新した[15][21]。和歌山市では57.4m/sの最大瞬間風速を観測し、1961年の第2室戸台風時の記録を超える観測史上1位の値となったほか、大阪市で観測した47.4m/sの最大瞬間風速は半世紀ぶりの記録となった[22]。 また大阪湾と紀伊水道の沿岸では記録的な高潮となり、6地点でそれまでの観測史上最高潮位を超え、このうち大阪と神戸では第2室戸台風時の記録を超えた[注釈 3]。この高潮は、気圧低下に伴う吸い上げ効果と強い南風による吹き寄せ効果によりもたらされた[23]。気象庁では、台風が接近する前から、大阪湾では第2室戸台風で記録された最高潮位に匹敵する高潮になる恐れがあることを発