執筆者 白井 洋一 1955年生まれ。信州大学農学部修士課程修了後、害虫防除や遺伝子組換え作物の環境影響評価に従事。2011年退職し現在フリー 農と食の周辺情報 白井 洋一 2015年4月15日 水曜日 キーワード:バイテク メディア 発がん物質 農薬 2015年3月20日、世界保健機関(WHO)傘下の国際がん研究機関(IARC、本部フランス・リヨン市)が除草剤グリホサートを発がん性評価基準のグループ2A(人に対しておそらく発がん性がある)に分類して発表した。この件は3月27日の松永編集長のコラムで詳しくとりあげている。 松永さんはIARCのランク付けが即、人への発がんリスクの高いことを示すものではなく、詳細を正確に伝えないメディアの記事に惑わされないようにと注意喚起している。確かにそのとおりかもしれないが、今回の騒動でもっとも悪いのは、メディアではなく、発表と同時に根拠情報をきちんと公表
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