ビジネスパーソンは生産性のとりこだ。集中力を研ぎ澄まし、時間内で「やることリスト」を一つでも多く消化する方法を模索している。ただし、それによって失われるものがある。創造性だ。筆者は、創造性と生産性は対極の状態から生まれるものだと指摘し、生産性の追求が度を越すと創造性を殺してしまうと警鐘を鳴らす。 「生産的な1日」と聞いたら、あなたはどんな1日を思い描くだろう。早起きをして、「やることリスト」の項目を次々とこなし、バターコーヒー(コーヒーにバターとココナツミルクを加えたパワードリンク)を3倍がぶ飲みして大きな仕事に取りかかる、といった具合だろうか。 では、「クリエイティブな1日」はどうだろう。じっくり考え事をしたり、遠い目をしながら、ペンのノックをカチリカチリと鳴らしながら何かを思い描く――。 いくらかバリエーションはあるかもしれないが、「生産的な1日」と「クリエイティブな1日」を、まったく