戦後80年の2025年が始まった1日、陸上自衛隊第15旅団(那覇駐屯地など)は公式サイトをリニューアルし、沖縄戦を指揮した日本軍第32軍の牛島満司令官による辞世の句の掲載を再開した。皇国史観に染まった短歌を陸自が紹介していたことが発覚して批判が高まり、昨年10月末にいったん取り下げていた。
自衛隊では秋になると、演習を実施する。その際には各基地で、自隊警備を実施する。基地に勤務する自衛官が24時間体制で正門や塀、重要建物の警備に当たるものだ。 これは特殊部隊による破壊工作への対策である。戦時に敵国特殊部隊は日本国内の自衛隊基地を攻撃するという見通しに基づき、大規模な演習では各基地の自隊警備を内容に含めている。 それにより敵軍を模擬した陸上自衛隊のレンジャー(特殊作戦要員)の基地侵入の阻止を図る。だが、本当に日本に特殊部隊は来るのだろうか。 実は、そのような事態が起きるとは考え難い。第1に敵国にとっても準備は難しい。第2に日本の治安維持力に彼らは封殺される。第3に、自衛隊基地は攻撃対象として不適当だからである。 それらからすれば、特殊部隊対応の自隊警備は見直すべきだ。来るはずもない特殊部隊への対策として、専門職の自衛官を畑違いの警備で消耗する無駄がある。とくに訓練過熱の原因であ
沖縄戦を率いた日本軍第32軍の牛島満司令官の辞世の句を陸上自衛隊第15旅団がホームページに掲げていた問題で、15旅団は31日、ホームページを見直す考えを示し、辞世の句の掲載を取り下げた。 辞世の句を掲載していた沿革紹介のページで明らかにした。その説明の中で「旅団の様々な活動は、地元の皆様のご理解が不可欠」としている。 日本軍第32軍の牛島満司令官の辞世の句を掲げていたホームページの見直しを明らかにした陸上自衛隊第15旅団のホームページ 陸自は取材に対し、見直しの理由について、掲載していた情報が古いという認識があったと説明。リニューアル後の、辞世の句の取り扱いは「検討する」としている。 辞世の句の掲載は6月に本紙報道で表面化。沖縄戦体験者や平和団体から、多くの住民を犠牲にした沖縄戦を指揮した司令官に対する県民感情を無視するものとして、抗議や削除を求める声が相次いだ。 陸上自衛隊第15旅団の公
専門家は、自衛隊に熱狂するマニアを冷淡に扱う。公式情報を盲信し、細部に固執する彼らの主張は実際の軍事現場と乖離しており、戦略的な視点を欠いているからだ。 防衛省自衛隊のマニアは多い。民間の立場から軍事分野に趣味的な興味を向ける愛好家である。インターネットの普及により近年ではマニアによる軍事問題の主張も目立つようになっている。 しかし、専門家はマニアには冷淡である。 ・自衛隊の当事者 ・関連領域の研究者 ・新聞ほかの専門記者 のいずれも 「話は聞くだけ無駄」 と相手にしていない。 なぜ、専門家は軍事マニアを忌避するのか。 現実と乖離(かいり)しているからである。公式発表をうのみにし、細部にばかりこだわり、社会的制約を無視した空中楼閣の話しかできないからだ。
海上自衛隊の潜水手当不正受給問題は「メイキング文化」が根底にあり、多数の懲戒免職者を生んでいる。実際の潜水を偽装し、訓練の手間を回避するために金銭的利益を追求する悪質な慣行が蔓延し、責任回避が続いている。 海上自衛隊の不祥事が続いている。2024年7月には護衛艦での不適切な情報取り扱い、潜水艦乗員の金品受取、潜水員による潜水手当の不正受給といった事件が相次いで報じられた。 潜水手当の不正受給では多数の懲戒免職者を出すに至った。書類上だけ潜ったこととして手当を受給する。その行為の悪質さが問題となった結果である。 なぜ、このような不正受給が続いてきたのか。 その背景には海自の 「メイキング文化」 がある。“偽装報告”を指す隠語で、 ・やっていない仕事 ・失敗した仕事 ・見栄えが悪い仕事 を書類の上でごまかす行為である。この悪習に慣れすぎた結果、金銭に関わる事項まで偽装してしまったのである。 海
「岸田総理は総裁選に向け憲法改正を打ち出す。再選されたら臨時国会で憲法改正、それなら解散なんてやっている場合ではなくなる」8月6日夜、ある関係者からこんな話を聞いた。ちょうど翌日には自民党で憲法改正実…
防衛省の鬼木副大臣は、自身の選挙区内で海上自衛隊の船が南極で採取した氷を配っていたことを明らかにしたうえで「自衛隊に関心を持ってもらいたいという思いで、政治利用する意図は一切なかった」と述べました。 鬼木副大臣によりますと、海上自衛隊の砕氷艦「しらせ」が南極で採取した氷を、複数回にわたって自身の選挙区内で児童や保護者に配ったということです。 これについて一部報道は、希少価値の高いものを選挙区内で配るのは、公職選挙法で禁止された寄付行為にあたる疑いがあるとしています。 鬼木氏はNHKの電話取材に対し「政治利用の意図は一切なく、子どもたちに自衛隊のことを知ってもらう、いい機会だと思った。活動の中で選挙の話はしていない」と述べました。 一方で「もし法令に違反しているということであれば、すぐにやめる」と述べました。
20日夜、伊豆諸島の鳥島の沖合で海上自衛隊のSH60哨戒ヘリコプター2機が潜水艦を捜索する訓練をしていた際に通信が途絶え乗っていた隊員8人のうち1人が救助され、7人が行方不明となっています。 防衛省によりますと、通信が途絶えたのは鳥島の東の沖合およそ270キロの海域で、救助された1人は死亡が確認されたということです。 また、現場周辺では回転翼のブレードを含む機体の一部が見つかったほか、2つのフライトレコーダーが見つかり回収したということで、2機は墜落したと断定しました。 フライトレコーダーは近接した場所から見つかったということで、2機は空中で衝突した可能性もあるということです。 防衛省は隊員7人と機体の捜索を続けるとともに、今後、フライトレコーダーの解析を行って、墜落した詳しいいきさつを調べることにしています。
陸上自衛隊幹部による靖国神社への集団参拝を「私的」参拝とする防衛省の調査結果について、日本共産党の穀田恵二議員は3日の衆院外務委員会で、独自入手した文書を示し、参拝が「公務」として計画されたことを裏付けました。 陸上幕僚監部の小林弘樹副長(当時)らは1月の参拝にあたり、「実施計画」を作成。防衛省は穀田氏からの開示要求に対し、一部を黒塗りしたものを提出していました。今回、穀田氏が入手した文書は、黒塗りがない原本の写しで、「装備計画部」と部署名が明記されたものです。(写真) 穀田氏は「この記載からも、実施計画は『私的文書として作成されたもの』ではなく、装備計画部が公務として作成したのは明らかだ」と追及。鬼木誠防衛副大臣は、「(担当者が)所属部署を便宜的に記載したもの」と答えました。 穀田氏は、「この事実を隠し、私的参拝だったなどと国会と国民を欺く調査結果を公表した木原稔防衛相、防衛省の責任は極
昨年7月、東京湾周辺で訓練飛行をしていた陸上自衛隊のV22オスプレイから、ナットなどが落下していたことが14日、陸自への取材で分かった。陸自は外部への影響が少ないと判断し、公表していなかった。 陸自によると、V22は昨年7月11日午前、暫定配備先の木更津駐屯地(千葉県)を離陸。着陸後の点検で左エンジンの留め具とナット、配線の一部がなくなっていることが分かった。海上を飛行中、落下に伴う注意表示が出ていた。 木更津駐屯地は海に面しており、海上で落下した可能性があるため影響は少ないと判断。オスプレイを運用する第1ヘリコプター団の団長が非公表を決めた。
http://mainichi.jp/select/opinion/jidainokaze/news/20120318ddm002070100000c.html 時代の風:校長退任にあたって=防衛大学校長・五百旗頭真 ◇「五族」との5年8カ月−−五百旗頭真(いおきべ・まこと) 長い間お世話になった本欄での私の受け持ちもいよいよ最終回となった。時を同じくして5年8カ月に及んだ防衛大学校長の任も全うすることになる。そこで今回は、何かのテーマで論ずるのではなく、この間を思いつくまま振り返り、感想を述べることとしたい。 私に防大校長になるよう激しく説き、任命したのは、小泉純一郎首相(当時)だった。こんな注意をしてくれる人がいた。「小泉さんはドライな人で、釣り上げた魚に餌はくれない。覚悟しておくがよい」。確かに干渉がましいことは何一つなく、ご子息の進次郎氏が衆院議員に当選した後はすべてを任せ、長年続
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