安倍首相、怖いものなし=「議会制民主主義は死んだ」−村山元首相に聞く 領土問題、歴史認識問題をめぐって大きくきしみ、好転の兆しが見えない日中、日韓関係。そうした中、安倍政権は解釈改憲による集団的自衛権の行使容認を目指し、日本の外交・安保の進路は「転機」を迎えつつある。在任中、歴史問題に取り組んだ村山富市元首相(89)に、現状と今後について見解を聞いた。 −最近の日本の政治・社会情勢をどうみるか。 「憲法問題にしても、集団的自衛権の問題にしても、国会が頼りにならない。これでいいんじゃろかという危機感が強いね。何でも押し通そうとする自民党に対し、野党は一本にまとまって抵抗する力がない。発言はあくまで散発的で、大きな力になっていない」 「自民党もかつては派閥を無視しては政権を維持できなかったが、今は派閥の影響力があまりない。小選挙区制導入と政党助成金によって、党執行部が全ての権力を握るよう