2023年のある日、私が居住していた賃貸アパートが全焼した。 はじめに 必ず日常は取り戻せる 将来、住宅火災に見舞われた方がこの日記にたどり着くかもしれない。私と同じように住宅火災で家屋を失った方向けの文章からまず始める。一言で言えば、必ず日常は取り戻せる。心配は要らない。絶望的な気分に陥るのは当然だがさほど心配は要らない。 大規模な災害、例えば地震・津波・洪水、などと住宅火災は異なり付近の建造物は無事である。余程の大火事なら別だが一般的な住宅火災なら延焼してもせいぜい数件隣までである。少し離れたスーパーやコンビニで物資は購入できるし、役所で手続きも出来るし、ビジネスホテルやウィークリーマンションに宿泊もできる。近所に知人が居ればそれを頼れる。飲料水も寝る場所も無い、という極限状態にいきなり陥る可能性は低い。つまり、今日・明日の生命の心配は不要である。 次に、当座はしのげるとして、生活の復