SF世界のワープ航法が現実になるかもしれません。 現在、宇宙はあまりに広大すぎて、人類が光速での移動を実現できたとしても、人の寿命では隣の星系まで行くことができません。 そのため、数々の宇宙時代を描いたSF作品には空間を超越して移動するワープ航法が登場します。 現実の物理学で、このアイデアにもっとも近い可能性を与えているのがワームホールです。 これは簡単に言うと、一般相対性理論から導き出される時空をつなげるショートカットトンネルです。 ただし古典物理学に従えば、ワームホールは存在したとしても横断することはできないとされています。 しかしこの度、量子物理学の研究者が「Humanly traversable wormholes (訳: 人間が横断可能なワームホール)」と題した興味深い研究を発表し、その中で完全に安全な通行が可能なワームホールの可能性を示したのです。