気が付けば、照明の主流が蛍光灯からLEDに変わっていた。しかも蛍光灯は、環境問題の観点から2027年末に製造や輸出入が禁止となることが世界的に決まっており、今後どんどん街から消えていく運命にある。 蛍光灯で育った世代としては、あの蛍光灯特有の「味わい」は忘れないでおきたい。チラつきが生み出すぼんやりとした温かみだったり、カチカチと音を立て点灯に時間がかかる挙動だったりと、LEDにはない数々の魅力に満ちている。 特に好きなのは、切れかけた蛍光灯が見せる、まるで虫の息のようなチカチカとした点滅だ。このはかなくも美しい光景を後世に残したいという思いから、切れかけの蛍光灯を再現したデスクライトを作ってみた。 切れかけの蛍光灯が放つ命の輝き 蛍光灯が切れそうになると、チカッ! チカッ!という不規則な点滅を始める。光り方は徐々に不安定になり、急に明るくなったかと思えば、次の瞬間には暗くなる……。まるで