【河原田慎一】吹奏楽に取り組む全国の中学、高校生のあこがれの「聖地」だった普門館(東京都杉並区)のホールが今後、使えなくなる。所有する宗教法人「立正佼成会」(同)が耐震改修や建て直しを断念したためだ。教団は13日、全日本吹奏楽コンクールを主催する全日本吹奏楽連盟に伝えた。 全日本コンクールは来年まで、名古屋国際会議場(名古屋市)で開くことが決まっている。連盟は「都内で同規模の会場を確保するのは難しい。再来年以降も当面は名古屋で開く予定だが、将来的には未定」としている。 教団によると、普門館は1970年に完成。館内のホールは舞台幅約34メートル、客席数5082という国内最大級の音楽ホールで、72年から全日本コンクールの主に中学、高校部門の舞台として使われてきた。