アケオメ!コトヨロ!*1そんなわけで早速みんなの大好きな「相対主義」の話をするよ。今回は相対主義を概観する前編になるんだ。 はじめに 科学の話やニセ科学の議論が始まると、絶対に出てくるのが「オカルトとか超常現象とかニセ科学とかを信じているわけじゃないけど、科学が絶対に正しいわけじゃないよ。ちょっと科学を絶対視しすぎじゃないの」といったような話だよね。なんか普通の信奉者を見るよりもうんざりしちゃう人もいるんじゃないかな。 僕たちの中では、そういう人は「相対主義者」だとか、「悪い相対主義者」「極端な相対主義者」だとか呼ばれてるよね。でも、こういったときの相対主義って何?悪い(極端な)相対主義って何?そこら辺が曖昧な気がするんだ。特に後者のいいかたをするのなら、「いい相対主義」か「穏健な相対主義」、つまりまともな相対主義みたいなのも想定されているよね。じゃ、まともな相対主義って何だろう? あんま
やや古い記事になるけれど、HealthLawProf Blog 経由で The New York Times 紙の「 Wanting Babies Like Themselves, Some Parents Choose Genetic Defects」(12/05/2006) を読む。ろうや極度の低身長など、一般には「障害」「異常」とされる症状を持つ親が、生殖医療技術を使って意図的に同じ症状を持つ子どもを選択的に産むケースが少数ながらあるという話。 ここでいう生殖医療技術というのは着床前遺伝子診断 preimplantation genetic diagnosis のことで、受精卵が子宮に着床する前に染色体や遺伝子の以上の有無を調べるもの。中絶と違い、妊娠する前に全ては行なわれる。これは染色体異常のために妊娠の維持が難しい受精卵をあらかじめ判定するためにも使われるが、ダウン症などの「異常
「事象の地平線」は移転しました。 訴訟専用掲示板はこちらです。 平成19年(ワ)第610号 債務不存在確認等請求事件 判決(平成20年7月18日 山形地方裁判所) 原告:天羽優子、被告:マグローブ株式会社・上森三郎・吉岡英介 (大学については訴え取り下げ) 主文 1 別紙1,2のウェブログの書込み中、赤線で囲まれた部分について、原告がこれを削除する義務が存在しないことを確認する。 2 訴訟費用は被告の負担とする 被告が、原告の削除義務を立証せず、内容についても全く争わなかったために、認容判決となった。 別紙1内容(ウェブログ「事象の地平線」にあったもの) 2007/11/21 マグローブ株式会社から圧力をかけられています(1) [裁判] マグローブ株式会社という、磁気活水器の会社が、掲示板の運営に圧力をかけまくっている。削除要求が出たコメントをここに引用しておく。こ
間違っている論理展開によって人びとは容易にだまされる。ここでは具体例を挙げて間違っている論理展開について考えたい。人をだます時には論理展開の約束事を破って己が望む解を導き出す。そしてそれは一見論理的であるだけに容易にだまされてしまう。この稿をそうするに当たっては以下のエントリを参照した。「間違っている論理展開」と「わら人形論法」に耐性の無い人々 - 模型とかキャラ弁とか歴史とか。非常に勉強になったので私自身のメモのために自分流に事例を置き換えて考察したい。 まずは間違っている帰納的論理展開。帰納的に論理を展開し、解を導き出すには「適切な事例の選択」が必要である。以下は恣意的な事例選択により、間違った解を導き出した例。 うらやましいほど優雅に生きた平安貴族も、じつは短命でした。貴族の代表である歴代天皇の寿命を見てみると、平安前期には54歳だったのものが、中期には44歳、後期には33歳とじつに
似非科学、歴史修正主義、差別主義といったダマシの多くに共通する特徴として「間違っている論理展開」と「わら人形論法」が挙げられます。 間違っている論理展開 論理展開には様々な約束事があります。ダマシはその約束事を破ることで己が望む解を導き出します。 間違っている帰納的論理展開 帰納的に解を求めるには「適切な事例の選択」と「因果関係と相関関係を混同しないこと」が必要です。 この約束事を破り、恣意的に事例を選択したり意図的に因果関係と相関関係を混同したりすることによりダマシは思惑にそう解を導き出すことができます。 水関係のトンデモ*1では恣意的な事例選択によりあたかも水が言葉を認識しているかのような解を導き出していますし、植物関係のトンデモ*2では因果関係と相関関係を混同することであたかも植物が会話や音楽を認識しているかのような解を導き出しています。 恣意的に事例を選択すればダマシの思惑通りの「
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