音楽レーベル〈Brainfeeder〉を主宰し、サンダーキャットやカマシ・ワシントンを輩出、ケンドリック・ラマーやチャイルディッシュ・ガンビーノらとともに先鋭的なサウンドをメインストリームへ押し上げたプロデューサー、フライング・ロータス(以下、フライロー)。 彼は2度、坂本さんとスタジオをともにしたことがある。1度目はピアノを勉強すべく訪れた坂本さんのニューヨークのスタジオで。2度目はLAにある彼自身の自宅兼スタジオで。そこではどんなやりとりがあったのか。フライローが間近で目の当たりにした、“ミュージシャン坂本龍一”の凄みを語る。 「彼はすべてのものに注意を向けていた」 ——坂本龍一の音楽に出会ったきっかけを教えてください。 フライング・ロータス いろんなレコードを掘りながら、サンプリングしていたときに偶然出合ったんだ。正確な時期は覚えていないけど、『Until the Quiet Com
