6月2日、一橋大学の学園祭「KODAIRA祭」で予定されていた百田尚樹氏の講演会が中止になったことが、表現の自由の圧迫ではないかと話題になっている。 保守の言論人である百田氏の発言に対しては、「胸がすく」から「嫌悪感を覚える」まで、視聴者、読者の反応は多岐にわたる。自由主義の国としては当たり前のことだ。全員が「素晴らしい」とか「不当だ」と言ったら、そちらの方が問題だろう。 ただ、「差別扇動者」とか「悪質なヘイトスピーカー」という非難が百田氏に当てはまるかどうかというと、これは別問題。しかも、それが理由で講演が中止になったのだとしたら、これは良からぬ兆候である。 しかし、このような良からぬ兆候は、現在、日本よりもドイツの方で顕著に観察できる。「民主主義」という言葉が異常なほど頻繁に飛び交っているドイツだが、ある方向に限っては、間違いなく「自由弾圧」が進んでいる。「民主主義」という言葉は、とき