こんにちは。織田隼人です。 前回は2回連続企画ということで、「クチコミ」のメカニズムについて解説しました。男性と女性でクチコミニストのタイプが異なること、あるいは、伝わりやすいクチコミの性質そのものが異なることにお気づきになったかと思います。 クチコミへと視線を向けることで、「ユーザーエクスペリエンス」という新しいマーケティングの手法へのアプローチを試みることができます。今回は、その「ユーザーエクスペリエンス」という視点を引き継いで、「常連客」についての解説をしてみようと思います。 「仕事と私、どっちが大切なの?」の心理学 ドラマをよく見るような方でなくとも、一度は上記のセリフを目にしたことがあるでしょう。このセリフは、いつの間にか痴話ゲンカの常套句となってしまっています。 実は、このセリフが広く支持されるのには理由があります。男女の恋人同士の間にすれ違いが発生する場合、えてしてこのセリフ
IT業界でプロとして活躍するには何が必要か。ダメな“システム屋”にならないためにはどうするべきか。“システム屋”歴30年を自任する筆者が経験者の立場から、ダメな“システム屋”の行動様式を辛口で指摘しつつ、そこからの脱却法を分かりやすく解説する。(毎週月曜日更新、編集:日経情報ストラテジー) 先輩“システム屋” 「どうした?浮かない顔して」 後輩“システム屋” 「あ、先輩!実は、ユーザー企業への提案書が通らないんですよ」 先輩 「というと?」 後輩 「前回もそうだったんですが、ユーザー企業の現場では高く評価された提案書なのに、ユーザー企業の幹部に上がった時に、通らないんです」 先輩 「どれどれ、その提案書、ちょっと見せてくれるかな」 後輩 「これです。かなり具体的ですし、自信作だったんですけど・・・」 先輩 「ふーむ、beforeとafterを比較して、課題解決策を示したわけだね」 後輩 「
TEDの『ダン・アリエリー:我々は本当に自分で決めているのか?』を見て「なるほどねー」と勉強になったのでメモ的な意味もかねて掲載。 内容はズバリタイトルそのままで、本来なら選ばれないような選択肢でも、魅力的でない選択肢を加えることで選ばせることができるようになるというものです。 行動経済学者のダン・アリエリー教授は、イギリスの新聞紙『Economist』のとある広告に疑問を持っていました。その広告とは、web版、もしくは新聞の定期購読を申し込むものだったのですが、このようなおかしな選択肢でした。 web版の定期購読。年間59ドル。 新聞の定期購読。年間125ドル。 webと新聞の定期購読。年間125ドル。 本来なら真ん中の選択肢は必要ありませんね? マサチューセッツ工科大学(MIT)の学生100人に対して「どちらを選ぶか?」という実験を行ったところ、次のような結果となり、やはり真ん中を選ぶ
はてなの近藤さんのブログの「怒る必要などない」というエントリーで、京都ではてなと同じビルに入っていた歯医者さんの引退飲み会に参加して、引退する彼の「怒る必要などない」という話を聞いたことが紹介されている。 先生が30代の頃は毎日スタッフのミスをメモし、診察時間が終わるとそのスタッフを怒っていたそうです。ところがある時、「怒る必要などない」ということを悟り、対等な人間として接するように変わったそうです。それから入ったスタッフの方の多くは、10年以上も勤務され続けたそうです。怒るのは自分の自信のなさの現れである、と仰っていました。 私個人としては、社内で人のことを「○○君」と呼ぶことにも抵抗があるタイプの人間で、「上司が部下を○○君と呼んだりしてるけど、もし立場が逆転したらどうするつもりなの?」と素朴に思ったりしてしまうわけだが、取引先や社内の関係者に対して、冷静な言葉を保てず、怒ったり威圧す
あなたも@ITでコラムを書いてみないか 自分のスキル・キャリアの棚卸し、勉強会のレポート、 プロとしてのアドバイス……書くことは無限にある! コードもコラムも書けるエンジニアになりたい挑戦者からの応募、絶賛受付中 では、「メンバー同士のコミュニケーション」とは、具体的にどのようなものでしょうか。まめに進ちょく報告をしてもらえばいいのでしょうか、それとも、会議をたくさん開いて話す機会を増やせばよいのでしょうか。必ずしもそうではないことは想像がつくと思います。 ■「相手のことを考える」――いうは易く、行なうは難し 人間はコミュニケーションを日常的に行っていますが、専門的に学ぶ機会はなかなかないと思います。「人の話をきちんと聞く」「相手の立場になって考える」――口でいうのは簡単ですが、実行するのは難しいでしょう。わたしたちプロフェッショナルとして働くカウンセラーは、「コミュニケーション」の専門家
日本企業にとって、海外子会社のコントロールというのはそう優しいものではないことは皆さんご承知かと存じます。子会社といっても、アジア地域の子会社と欧米地域の子会社では対応が随分違ってきます。 特に英・仏などのプライドの高い国の子会社をマネージするのは結構骨が折れます。彼らをマネージするには、少なくとも彼らより自分が優れている部分を具体的に示さなければなりません。これができないと、子会社を思うようにマネージすることはできません。 しかし、先進国のマネジャーというのはそれなりに優秀な人物がそろっているわけですから、彼らより優れている部分を具体的に示すことは非常に難しいと言わざるを得ません。彼らは表面的には親しくしてくれますし、指示されたことは概ね実行していただけますが、自分たちのプライドにかかわる部分では一歩も引かないところがあります。 これは私見ですが、彼らの表面的な友好心と従順さを鵜呑(うの
20年以上も情報システムに関する取材をしていて痛感するのは、何年経っても埋められない大きな断層があり、それが情報システムの正しい利活用を阻害している、ということだ。 断層の一つは、発注者と受注者の間にある。情報システムを構築しようと考えた企業の担当者は、必要となるソフトウエアの開発のすべて、あるいは一部を外部のソフト開発会社に発注する。ところが、ITpro読者の皆様がよくご存じの通り、使えないソフトが納品される場合がある。 もめごとが起きた場合、発注者は「こんなソフトを頼んだ覚えがない」と開発を請け負った開発会社を叱りつけ、やり直しを命じる。一方、受注者は「仕様通りのソフトを作って納めた」と言い張り、悪いのは発注者だ、と主張する。 ここまでの文章で、発注者と受注者と書き、ユーザー企業とITベンダーとは書かなかった。これらの表現をなるべく使わないようにしているからだ。 「ユーザー」といった場
「人を動かす」技術は究極の仕事術---。教育コンサルタントの芦屋広太氏はこう強調する。人を動かす技術をまとめた新刊「人を動かす9の基礎力と27のエクササイズ」の著者である芦屋氏が,3回連続で人を動かす技術の重要性や習得するための注意点,さらに教育論まで語る。第1回は人を動かす大切さを中心に聞いた。(聞き手は,田中 淳=ITpro) そもそも「人を動かす」ことがなぜ大切なのでしょうか。 IT関連に限りませんが,ほとんどの仕事は一人ではできないものです。中でも,特にシステム開発は人を動かす必要のある仕事だと思います。なんといっても,ステークホルダーが多いし,それだけでなく,会社をまたがることが普通だからです。 ITエンジニアやPM(プロジェクト・マネジャー)にとって,ここが辛いところです。客先を怒らせてはいけないし,自社の役職者,直属の上司にも配慮しなければならない。それだけでも大変なのに,メ
悩み:発言の趣旨がよく分からなかったり、意見ではなく感想を言ったり、全然関係ない話を持ち出したり、感情をむき出しにして怒り始めたり…といった参加者への対応に困っています。 回答者: 日産自動車V-up推進E支援チーム 意見を述べているうちにいつの間にか感情が勝ってしまう。途中で自分でも何を話しているか分からなくなる。原因の1つは話が長過ぎることだ。こうした人には「一言で言うと?」と話をまとめてもらおう。ファシリテーターが書き取っても構わないが、本人に付せん紙などに書いてもらうとより有効だ。限られたスペースに内容を簡潔に記す作業を通じて、論点を絞り込んだり、だらだらした感想をそぎ落としたりする意識が高まる。 今話し合っているテーマと文脈が全く違う意見が出てきた場合に役立つのが、前出の「グラウンドルール」だ。「予定外の議題を持ち出さない」というルールを盛り込み、参加者全員に見える場所に張り出す
前回は,仕事の技術には「ある特定の会社や組織でしか通用しないもの」と「どこの会社や組織でも通用するもの」があり,雇用が不安定になってくるこれからの世の中を考えれば,後者の仕事術すなわち「どの会社でも通用する仕事術」を身に付けたほうがよいという話をした。 今回から,どの会社でも通用する仕事術を構成する「7つの力」を具体的に説明していく。7つの力は以下の通りである。 このうち,(5)の「文章を書く」は連載「10年後も通用する文章術」で詳細に説明した。この連載では残りの6つについて解説していく。 今回は(1)の「教える」を取り上げる。前回,(2)のマネジメントも取り上げると予告したが,マネジメントについては次回に触れることにしたい。 「教える」力がもたらす5つのメリット 「教える」力を身に付けるコツを説明する前に,なぜこの力を習得したほうがよいかに触れておこう。教えることが嫌いだったり,教えるこ
会議や集団での発言がとても苦手で悩んでいます。上司からは「自分の思っていることを素直に表現すればいい」と言われるのですが,「恥をかいてしまうのではないか」,「ばかにされるのではないか」という気持ちが強く働きます。小さい頃から初めて会う人との人間関係も苦手でした。(29才,男性,SE) ITエンジニアは,人前で話をするのが苦手な人が多いようです。たいていは,会議やプレゼンテーションなどの経験を積むことで克服していくものですが,中には質問者のように,いつまでたっても克服できない人もいるようです。 そうした人は,「回避性パーソナリティ障害」の可能性も考えられます。これは「引きこもり」の特性の1つとも言われており,人間関係の抑圧や抑制,ぎこちなさ,否定的評価に対する過敏性,などが特徴とされています(図1)。 筆者のもとにも,回避性パーソナリティ障害と考えられるエンジニアがよくカウンセリングに来ます
前の記事 道路を走れる飛行機『Transition』が試験飛行(動画) 脳の「共感スイッチ」:情報の氾濫は共感能力を阻害する? 2009年4月16日 Brandon Keim Image: PNAS 人間はもともと利己的だという見方もあるが、最新の研究によって、共感は恐怖や怒りと同じように脳の深いところに根ざしているらしいことがわかった。 4月13日付け『米国科学アカデミー紀要』(PNAS)に掲載された、南カリフォルニア大学の神経科学者Antonio Damasio氏などによる研究では、13人の被験者に対して、マルチメディアによるドキュメンタリー形式で、共感をかき立てるように意図された物語を提示し、被験者の脳の活動を記録した。 この結果、共感や賞賛といった感情は、大脳皮質よりさらに深い部分の、視床下部や脳幹に根ざしていることがわかったという。こういった領域は、生物としての活動自体を統御する
ミスを指摘されることがある。 大きなミスをしたとき,それはショックである。例えば記事を作る仕事なら,事実誤認,ひどいミスリードなどがそうだ。ミスを防ぐため,査読の仕組みなどがあるが,それをすり抜けることはある。そういうときは,事実をしっかり確認して,確実に修正・訂正する。 修正を終えると,ちょっと落ち着く。そしてミスを指摘してくれた人に感謝を伝える。次に,なぜ気付かなかったか,原因はなんだったのか,そんなことを考える。無知が原因なら知識を蓄えるし,環境や工程に問題があれば改善を試みる。とはいえ,忙しさをいいわけに,なにも改善しないこともある。これはよくない。 小さなミスのとき,修正はすぐに終わる。そして,指摘してくれた人に感謝する。自分がミスをしたにもかかわらず,なぜかよい気分である。自分の成果物の品質が上がったことはうれしいし,それに協力してくれる仲間の存在も頼もしい。 ミスが,誰からも
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