中国が主催する国際会議では、日本を含む西側の会議では見ることが少なくなった人たちがいる。ウクライナ侵攻を続けるロシアの代表だ。 10月中旬に開いた「一帯一路」の国際フォーラムには、ウクライナ侵攻にからんで国際刑事裁判所(ICC)が逮捕状を出した後、旧ソ連圏から外に出ていなかったプーチン大統領が出席し、習近平(シーチンピン)国家主席に続いて演説した。そのすぐ後には首脳会談へと移る「特別待遇」を受けた。 ロシアの声を会場に集まった各国代表に聞かせ、暗黙に中国がそれをお膳立てする。中ロの「蜜月」のなせるわざだと思っていた。だが、少し思い直すような場面に出くわした。 北京で10月31日まで開かれた、中国軍部が主催する安全保障対話「香山フォーラム」でのことだ。30日の開幕式、ロシアから参加したショイグ国防相が、開幕式で中国軍の制服組トップ・張又俠中央軍事委員会副主席に続いて演説した。その後2人の会談