グーグルの携帯電話向けOSアンドロイドの衝撃は携帯電話業界の隅々にまで広がりつつある。通信サービスや機器メーカー、ソフトウエア業界で、その恩恵を受けている企業は多い。 アンドロイドで飛躍しそうな企業の筆頭と言えるのが台湾のスマートフォン製造大手HTCだ。早くからアンドロイドに目を付けていた同社は今年、世界の携帯電話メーカーのトップ企業と肩を並べるようになった。 HTCの今年の売上高は年の3倍近い約100億ドルになる見込み。株価もこの1年で2倍になった。13年前に社員10人で事業を始め、他社ブランドで販売されるコンピューターの周辺機器の開発を行っていた会社とは思えない飛躍だ。 HTCが自社ブランドの携帯端末の販売を開始したのは06年。「スマートフォンが固定電話に代わって主流になろうとしている時期にチャンスを逃したくなかった」と同社のピーター・チョウCEOは言う。 その後、HTCはマイクロソフ