「飯田くん、本つくりたいねんけど、バリューブックスからダンボールってもらえるかな?」 意味が分からず、聞き間違いかと思って戸惑っていたら、その言葉通りのことだと知ってさらに困惑したのは、今年の2月のこと。 たまたま上田に講演に来ていた、コピーライターの日下慶太さん。 バリューブックスの倉庫を案内していると、積み重なったダンボールの山を見て彼の目が変わった。 ダンボールを表紙にあしらった本をつくろうと思っていること。 そのために、近所のコンビニを回ったけどすべて断られたこと。 なるべく、ご当地の個性的なダンボールを集めたいということ。 ダンボールへの執念を燃やしながら、これまでの経緯を話す日下さん。 ええ、ええ、うちのでよければ、と気圧されながら快諾すると、そこから日下さん(大阪在住)の上田出張が繰り返されることとなりました。 そして出来上がった、唯一無二のダンボール写真集、『隙ある風景』。