大日本プロレスに勢いがある。 大日本名物の「蛍光灯デスマッチ」を私は好きではないが、改めて凄い、凄すぎる……と思い至ることとなった。 10月31日。後楽園ホール。 恐る恐るレスラーが蛍光灯と対峙し……なんていうのは昔の話。並んだ蛍光灯の束に、次から次へと躊躇なくレスラー達が突っ込んでいく。蛍光灯の束を思いっきり相手の頭に振り下ろす。蛍光灯は粉々になって破片が観客席まで飛び散る。レスラーの体は傷だらけだ。 宮本裕向とタッグを組んでいる木高イサミは自分の頭で蛍光灯をパキン、パキンと叩き割る。お前は何者だ! 一見、残酷ショーのようであって、残酷ショーではない。まるで、路上パフォーマーのようなカラッとした陽気さもあって、ファンの支持も急上昇中なのだ。 凄いのは、十分伝わる。伝わり過ぎて、凄すぎて、危な過ぎて、私はとてもリングサイドで撮影する気になれない。 昔、この団体の取材をした折に、指先に刺さっ