経済協力開発機構(OECD)は10日、国際成人力調査(PIAAC)の結果を公表した。日本は「読解力」など3分野全てで2位以内を維持したが、数字を使った品質管理や発注といったビジネスの実務に影響する「数的思考力」は25歳以降で右肩下がりに低下していた。3分野で上位を占めた北欧諸国は、数的思考力が30〜40代まで伸び続けていた。いずれもリスキリング(学び直し)への手厚い支援で知られている。労働生産性を高めるためには、日本でも学び続けられる環境づくりが急務だ。【PIAAC問題例と結果詳細】調査は社会生活で求められるスキルを測るため、2011〜12年に初回が実施され、22〜23年の今回は2回目。31カ国・地域の16〜65歳を対象とした。日本は読解力と数的思考力は前回調査から1つ順位を下げ、2位だった。初めての調査となった「状況の変化に応じた問題解決能力」はフィンランドと並んで1位となった。各スキル