国際的なメディアアーティストである藤幡正樹氏は、日本人には西欧の近代に関する教養(リベラルアーツ)が圧倒的に不足しており、これではグローバルなビジネスで戦っていくことはできないと主張する。藤幡氏が考える教養とはなにか、それを持たないことがなぜ問題なのかを伺った。社会に必要とされる新しい事業をどう発想すべきか、グローバライゼーション、STEMやSTEAM、さらにSDGsなどのような大きく複雑な課題にどう立ち向かえばよいのか──そんな課題を持つビジネスパーソンに、ぜひヒントにしていただきたい。 「見たことのないものを見せる」のがヨーロッパにおけるアーティストとサイエンティストの役割 藤幡氏は、80年代初頭からコンピュータを使った創作に取り組み、日本のメディアアーティストの草分けとして国際的に高い評価を受けている。氏は、90年代後半からフランスやドイツの美術関係者にアーティストとして評価されるよ
