ショーン・マカリスター監督と佐藤直樹さん - Photo:Harumi Nakayama 英国人監督が、山形に住むワーキングプアの実像に迫った映画『ナオキ』が山形国際ドキュメンタリー映画祭2009のインターナショナル・コンペティション部門で上映された。 同作品で究極の負け犬人生をさらけ出したナオキこと、佐藤直樹さん(58)が今、日本だけでなく海外でも話題になっている。 ナオキの人生は波瀾(はらん)万丈だ。若いころは学生運動に身を投じ、実業家時代は家3軒、会社2社、バー1軒を持ち、700万円のBMWを現金でポンと購入したほどのセレブ生活。しかしバブル崩壊ですべてをなくし、それが元で家族とも絶縁状態に。以後は、バーの常連客だった27歳年下の彼女ヨシエさんの部屋に転がり込んで「主夫」に。ようやく時給810円の、郵便局簡易保険の集金というアルバイトを見つけるも、それだけでは食べていけないことはわか
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