信頼性の高いネットワークを構築するには、冗長構成にする必要がある。冗長構成には、ホットデュアル構成、アクティブ・スタンバイ構成など、いくつかの種類がある。平常時に稼働するシステムとそのバックアップシステムとで構成されるアクティブ・スタンバイ構成がコストパフォーマンス的にみて有利なため、主流となっている。 第20回の同講座ですでに、高信頼性設計を実現するための代表的な技術として、マルチホーミング、VRRP、スパニングツリーについて解説した。しかし、冗長構成が不適切だと、いざ障害発生時に待機系に切り替わらないばかりか、二次被害を生じるおそれがある。そこで今回は、冗長構成の基本、注意点などについて解説する。 1 経路の二重化 図1のように、3台のL2スイッチでスパニングツリーを構成するとしよう。L2スイッチ-AにはサーバXが接続されており、L2スイッチ-BにはPC・B群、L2スイッチ-CにはPC