はじめに 定期的に話題になっているのを見かける,仮名「を」によって表記される音は仮名「お」によって表記される音と同じなのか違うのかということについての基本的なことがらを簡潔にまとめておきます。どちらかというと概説書や資料にある記述を引用で紹介するという形の記事です。 そこまで詳細な説明はしませんし,概略だけで良いという方は,だいたい以下のような話であるということだけでも知っておいてもらえると日本語学に関わる者としては嬉しいです。 現代日本語の共通語(標準語)では「を」によって表記される音と「お」によって表記される音は同じ(表記が違うから違う音を使うべきという話にはならない) 昔は「を」の音(wo)と「お」の音(o)は区別されていたが一旦woに合流しその後まとめてoの音になった 方言によっては助詞「を」にwoの音を使い「お」の音(o)と区別するものもある 現代共通語でも外来語などにはwoの音