みんなの党・前代表である渡辺喜美衆議院議員が8億円もの大金を借りていたことが発覚して以来、政治の世界がにぎやかだ。政党がどのように再編されるのかといった方向へ興味が移りつつある。しかし大前研一氏は、戦後日本の自民党政治について問題提起している。 * * * みんなの党の渡辺喜美前代表が化粧品会社ディーエイチシー(DHC)の吉田嘉明会長から8億円もの巨額の借入金をしていた問題は、浅尾慶一郎新代表の下での同党の帰趨(きすう)と野党再編の動きに焦点が移りつつある。だが、私がいま問題にしたいのは、今回の一件から見えてくる戦後日本の自民党政治の救いがたい宿痾(しゅくあ)についてだ。 振り返れば、2009年に歴史的な政権交代で民主党政権が誕生した。1955年の保守合同から半世紀以上にわたる期間のほとんどで事実上の一党独裁を続けてきた自民党に対し、国民が制裁を下したのである。 しかし、そこでリーダー不在
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