「どこでメシを食べるのか」というのは、意外と大きな問題だ。いつでも自宅で食べられればいいのだが、現実的にはそうもいかない。単身者ならばなおのこと、だろう。で、そんな時にどこで食べるのか。「行きつけのいいお店があってね」などと言えるならばカッコイイ。が、現実はそううまくはいかない。毎日毎日行きつけの店に通ってもなんだか見られているみたいで落ち着かないし、出先での昼食では近くにどんな店があるかすらわからない。 そんな時、気がついたら行ってしまうのが“チェーン店”。個人経営のいわゆる“いいお店”とは対極をなす、どこにでもあってどこでも同じ味で、よくも悪くも“無難”なチェーン店。いい歳をして“いいお店”ではなく学生と同じチェーン店に行くことが少し情けなく感じつつも、今の時代はチェーン店を避けて通ることはできないのだ。 『気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている』(村瀬秀信/交通新聞社)は、そん
