アンリ・ミショー(Henri Michaux, 1899年5月24日 - 1984年10月19日)は、ベルギー生まれのフランスの詩人・画家。特異なイメージや内面的風景をそなえた詩によって、またアンフォルメル[1]の先駆けとなった絵によって、20世紀の文学と美術において独自の地位を占めた。長らくブランショやピンチョンと同様の「顔のない作家」だったが、晩年にはブラッサイらによるポートレイトも公開されている。 「Untitled (無題)」(1959) 1899年、ベルギー・ナミュールの裕福な家庭に生まれる。1906年から1910年までカンピーヌ地方の小都市ピュット・グラゼードの寄宿舎で幼少期を過ごす。後年この時期を惨めで辛い経験だったと振り返っている。1911年から1914年までイエズス会の私学校で学ぶ。1920年には水夫となり翌年にかけて世界中を旅した。 ベルギーに帰国後、ロートレアモン伯爵
