一瞬、我が耳を疑った。何気なく見ていたテレビから、いわゆる「放送禁止用語」が、普通に流れてきたのである。 番組は、TOKYO MXの「円谷劇場」という枠で再放送されている、『帰ってきたウルトラマン』。70年代以前に制作された番組には、現在では放送に不適切な表現を使用していることが時々あり、その部分を無音処理して放送されるケースが多い。最も有名なケースが、『巨人の星』の少年時代のクライマックス、主人公・飛雄馬が父のことを誇りに思う名シーン、「父ちゃんは、日本一の日雇い人夫だ!」という箇所が、無音になってしまっているところだ(ちなみに現在では番組サブタイトルも変更されている)。こういった処理は、地上波、BS、CS問わず、現在ではそれが当たり前のこととなっている。『太陽にほえろ』で三田村邦彦が演じたジプシー刑事は、そのニックネームそのものが現在ではちょっと問題らしく、現在地上波では放送されなかっ