シャープは14日、戴正呉(たいせいご)社長名で国内で働く全社員に「3万円」を配った。現金2万円と、自社のインターネット通販サイトで使えるクーポン券1万円分。東京証券取引所1部に復帰したことに対する「感謝のしるし」という。業績改善を受けて3月末に支給した前回の10倍に増えた。 戴社長のメッセージが書かれた封筒に入れられ、手渡しされた。対象の社員は約2万人。支給総額は約6億円となる。3月末の支給では、現金のみ3千円が手渡されていた。 シャープは、昨年8月から台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の傘下に入り再建を進めている。10月に発表した2017年9月中間決算は、純損益が中間期として3年ぶりに黒字となるなど順調な回復ぶりを見せつけた。7日には1年4カ月ぶりに東証2部から1部へ復帰した。(岩沢志気)