経済崩壊状態にあるアフリカ南部のジンバブエが、外国通貨の国内での使用を全面的に認めることになった。対象は米ドルやユーロ、英ポンドなど。激しいインフレで自国通貨のジンバブエ(Z)ドルの価値下落に歯止めがかからないことを受けたものとみられる。 AFP通信などによると、チナマサ財務相代理が29日、予算案の発表の際に明らかにした。08年10月から一部業者に限って外貨使用を認めていた措置を拡大する。 ジンバブエは08年7月の物価上昇率が2億3100万%を記録。このため高額紙幣を乱発しており、1月には「100兆Zドル」紙幣の導入が発表された。一方で与党幹部らが安い公定レートで米ドルを入手し、闇市場で売って稼いでいると言われている。 新年度予算案の規模は6650京Zドル(約1740億円)。今後も公務員の給与はZドル払いだという。(古谷祐伸)