今年4月の診療報酬改定で、「入院時医学管理加算」の要件が厳しくなったため、地域の救急医療を担ってきた医療機関の多くが同加算を算定できなくなっている。同加算の算定を継続できない場合、中核病院(300床規模)では、減収額が年間3000万-3500万円に上るとみられている。今回の改定で厚生労働省は「病院勤務医の支援」を打ち出したが、全日本民主医療機関連合会(全日本民医連)などは「減収によって勤務医の過重労働は軽減されず、地域の救急医療体制の崩壊にも拍車を掛けている。新たな算定要件は早急に見直すべき」と訴えている。 「入院時医学管理加算」は、十分な人材と設備を備え、地域で救急医療など急性期医療を提供している病院を評価する診療報酬で、改定前までは一病床当たり一日600円を算定することができ、昨年度は206病院が届け出ていた。 今年の診療報酬改定で厚労省は同加算を一日1200円に引き上げた。その一