過日、産経新聞のとある記事がTwitterのトレンド欄を賑わせました。国民民主党(当時)所属の前原誠司さんのインタビュー記事で、「(2010年発生の尖閣中国船衝突事件で逮捕された中国人船長の釈放は)菅直人首相の強い指示によるものだ」という証言が採録されています。 尖閣中国船衝突事件発生当時、前原さんは海上保安庁を所管する国交大臣を務めていました。事件発生直後に内閣改造があったため、「菅首相から強い口調での指示があった」と証言する2010年9月21日時点、前原さんは外務大臣に転じています。あの事件の前後に、国交大臣と外務大臣を歴任したのですから、前原さんはまさに「当事者」と呼んでいい立場におられました。その当事者証言です。確かにビックニュースではありましょう。 しかし、注意深く記事を読めばわかるように、前原さんの証言内容そのものは、実に子供じみたもの。結論からいえば与太話の類にすぎません。