鳩山政権の最後のあり方と、その退陣とは、取り返しがつかないかもしれない暴力を現実に刻んだものであることはもちろんだが、それだけでなく、この政権を支持した人たちの全てに重い課題を残したと思う。 むしろ、この課題を明らかにしたことこそが、この政権の最大の存在意義だったといえるのかも知れない。 ひとつ確実に言えると思うことは、鳩山由紀夫氏は、ぼくが知っている限り、沖縄の米軍基地の負担軽減の問題を最も深く真剣に考え、自分なりに努力した日本の総理大臣だった、少なくともその一人だったろう、ということである。 とはいえ、もちろんこれは、鳩山氏が政治家として、この問題に関して特に良心的だったというようなことを意味するのではない。 他があまりにもひどかった、というだけである。 実際、この結果を見れば分かるように、彼は現実には何もやっていないのに等しいのだ。いや、それよりひどいという見方もあろうが、まあそれは