「歌壇」2018年7月号を読んでいたら、珍しい言葉に遭遇した。 「定綱が訊く 第2回 ぶっかりインタビュー」の斉藤斎藤さんの回なの だけど、終盤になって、超(ちょう)、 驚く発言があった。 「基本的歌権(かけん)」 だって… 「基本的人権」とか、「著作権」とかは馴染みだけど、「基本的歌権(かけん)」 って、いったいなんなの ? そもそもこの言葉は、「心の花」の120周年記念号の座談会で出てきた 言葉らしい。以下、斉藤さんの談をかいつまんで記す。 略ーー 歌会で〈消えさった予知能力を追いかけて埠頭のさきに鍵を ひろった〉(佐々木朔)という歌に、「いいところでいいものを拾い過ぎ じゃない ? 」 みたいなことを穂村さんが言ったら、寺井龍哉さんに 「今はそういう批評はナシなんですよ」と言われたと。基本的歌権 みたいなものがあって、歌の言葉はそのまま読み取るべきだと。 だから、ここはもうちょっとこ