遠隔操作ロボットやロボットハンドなど、様々なロボットの研究開発成果を公にし始めたソニーグループは、多脚の移動ロボットでも新たな動きを見せている。同社が手掛ける「Tachyon(タキオン)」シリーズは、2015年に設計構想が始まった移動ロボットだ。4脚ロボットだった第1世代から進化を続け、2021年に発表となった第3世代は、なんと6脚に脚が増えていた。開発拠点を訪問し、4脚ロボットと6脚ロボットのデモを実際に見ながら、担当者に技術のポイントを聞いた。 ソニーグループ(ソニーG)のオフィスビル地下にある移動ロボットの開発拠点を訪ねると、3台の多脚ロボットが出迎えてくれた。ソニーGが研究開発を進めてきた移動ロボット「Tachyon(タキオン)」の第1世代(以下、Tachyon1)、第2世代(以下、Tachyon2)、第3世代(以下、Tachyon3)の3台だ(図1、2)。 これらは「現在1台ずつ
プレステの裏側 All photos by KENTO AWASHIMA (NIKKEI) Editing by YUJI NITTA. Filming Locations:Sony City,Sinagawa,Japan. Sony Kisarazu Site,Kisarazu,Japan. 新生ソニーの屋台骨 ソニーと言えば、何を思い浮かべるだろうか。トランジスタラジオか、ウォークマンか、それともaiboか。 ゲームに親しんだ世代なら、それはプレイステーション(PS)だろう。2013年に発売したプレイステーション4はゲーム、映画、音楽とあらゆるエンターテインメントが交差し、VRなど最新テクノロジーとも融合する。 そして、稼ぐ。リーマン・ショックで痛手を負ったソニーの復活劇。その原動力はプレイステーションだった。新生ソニーで最も売れているエレクトロニクス製品はテレビでもスマートフォンでも
「やはりあの時、完全にロボットの研究開発をやめてしまったのは旧経営陣のミスだった、と今の経営陣が認めたということでしょうかね。『なぜAIBOやQRIOといったロボット事業から撤退してしまったのか』という、ソニーOBの方々の批判は正しかったということです」――(「オレの愛したソニー」)。 ソニーが業績不振を理由にロボット事業から撤退したのは2006年。あれから10年が経過した2016年6月29日、経営方針説明会で平井一夫社長兼CEOは、ロボット事業へ再び参入すると明らかにした。その感想をソニーの若手エンジニアに聞くと、冒頭のような率直な意見を吐露してくれた。 ソニーは「新規事業創出部」と呼ばれる部署を2014年に設立し、既存事業にとらわれない新しい事業を生みだす取り組みを開始している。実際にスマートロックや学習リモコンなどの新製品が同部門で開発されてきたが、やはり現場では「ロボットをもう一度
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