全身の筋肉が動かなくなっていく神経難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)を発症した京都市の女性から頼まれ、薬物を投与して殺害したとして、京都府警捜査1課などは23日、嘱託殺人の疑いで、仙台市の医師の男(42)と、東京都の医師の男(43)を逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材で分かった。 患者を「安楽死」させたとして医師が逮捕、または書類送検されるのは、2008年に富山県射水市の射水市民病院の元外科部長らが殺人容疑で書類送検(嫌疑不十分で不起訴)されて以来、12年ぶり。 捜査関係者によると、医師2人は被害女性の担当医ではなく、直接の面識はなかったとみられる。 捜査関係者の説明では、医師2人は京都市内のALS患者女性=当時51歳=から依頼を受け、昨年11月に同市内の自宅マンションを訪れ、室内で薬物を女性の体内に投与し、死なせた疑いが持たれている。