政府は「教育勅語を我が国の教育の唯一の根本とするような指導を行うことは不適切だ」とする答弁書を閣議決定した。民進党議員の質問主意書に答えた。政府がこれまでに表明していた見解に沿っている。 答弁書は、教育勅語を「憲法や教育基本法等に反しないような形で教材として用いることまでは否定されない」とも言及した。 実際、高校の日本史や公民の教科書には、教育勅語の全文や抜粋を掲載しているものもある。日本の大きな転換期だった明治から昭和期にかけての歴史を学ぶ教材として、教育勅語を用いることは、何ら問題がないだろう。 ただし、道徳などで教育勅語を規範とするような指導をすることは、厳に慎まねばならない。 明治天皇が1890年に、君主に奉仕する「臣民」への教えとして示したのが教育勅語だ。 「皇祖皇宗」以来、連綿と続いてきた「国体の精華」の維持を教育の根源とした。危急の大事には、皇室・国家のために尽くすことを、天