司法精神医学研究部では、重大な他害行為を行った精神障害者を処遇する医療観察法制度の処遇状況をモニタリングし、同制度が円滑に機能しているかどうかを科学的に検証し、その成果を関係機関にフィードバックすることで同制度の改善あるいは制度の見直しに寄与することを最も重要な研究課題として取り組んでおります。また、医療観察法対象者は、精神障害に加えて、行動上の問題を抱えておりますので、一般精神科医療で提供されている治療プログラムでは不十分であり、特に認知面や行動の修正を図る特別な心理療法プログラムが必要となります。このようなことから、医療観察法制度で提供される専門治療プログラムを開発し、その有効性を科学的に検証することが2つ目に挙げるべき大きな課題です。その際には、彼らの行動上の問題を適切にアセスメントする専門技術も必要で、当研究部ではカナダの研究グループが開発したHCR-20と呼ばれるリスク・アセスメ
マルチシステミックセラピー(MST)は米国サウスカロライナ医科大学のスコット・ヘンゲラー教授(臨床心理学)らが開発した青少年の暴力、破壊、非行、犯罪行動に対する心理学的介入技法。欧米諸国においては児童・思春期,青年期の反社会的行動への介入技法としては最も知られた技法の一つであり、アメリカ心理学会(APA)等の専門的学術誌で効果が科学的に実証されている数少ない技法である。MSTは今までの心理臨床技法とは全く異なる、極めて構造化されたユニークで新しいコミュニティ介入技法である。反社会的行動を持つ青少年の家族に対して集中的に介入し、問題行動に寄与すると考えられる家族内の要因を特定化して、それを変化させるようとする介入技法である。 ヘンゲラー, S.W.、ショーエンワルド, S.K.、ボルディン, C.M.、ローランド,M.D. カニンガム, P.B. 著、吉川和男監訳
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