「"怪物"と呼ばれたい。誰もが安心して試合を観られる、圧倒的な強さを身につけたいんです。いまは怪物度60%くらいかな(笑)。まだまだ成長できると思っています」 国際大会でも圧倒的な強さを見せる東京五輪の金メダル有力候補。だが東京五輪に向けて突き進んできただけに、コロナ禍での延期はこたえたという。 「しばらくは螺旋階段を上っているような気分でした。上っても上ってもどこにたどり着くかわからない。柔道はタイムや記録で強さを測れない。なにをやったから、どこまでやったから正解、というものがない。だから自分の成長を感じられる試合ができない日々は、不安も大きかったです」 そんな時期を乗り越え、いまはただひたすらに前を向く。 「兄(一二三)の代表内定選手決定戦を見て、カラダが震えるくらいの感動と、大きな力をもらいました。兄は常に自分の前を歩いて、進むべき道を見せてくれる心強い存在。私にとってはかけがえのな
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