デジタル・アーカイブズによる琉球政府文書の利用促進 沖縄県は,2013(平成25)年度から琉球政府文書デジタル・アーカイブズ推進事業(琉球政府文書をデジタル化し,ネット公開を目指す事業)の取り組みを開始した。2015(平成27)年度からの一部公開に向けて,現在準備を進めている。 有人離島を多く有する沖縄県では,地域間の情報格差が大きく,県民に公平なサービスを提供することが重要な課題である。また琉球政府文書は,米国の「琉球列島」統治という波乱に満ちた時代を生きた人々の証言となる貴重な歴史資料であり,沖縄現代史の検証をはじめ広く日本戦後史や第二次大戦後の世界史の研究に寄与するところが大きく,県民や国内外の利用者にとってアクセスがより容易になることが求められている。 沖縄県内の情報格差の是正と,琉球政府文書のアクセスの向上という二つの課題を同時に満たす上で,デジタル化された資料をウェブ上で閲覧す