韓国が開発している新型ロケット「KSLV-II」のメイン・エンジンである「75トン級ロケット・エンジン」が、ついに火を噴いた。 韓国航空宇宙研究院(KARI)は5月3日、75トン級エンジンの初の燃焼試験を、全羅南道高興にある羅老宇宙センターで実施した。同エンジンは韓国がこれまで開発した中で最も強力なロケット・エンジンで、KSLV-IIを宇宙に押し上げる根幹となる部分であり、その開発の行方が、KSLV-IIの完成の成否を握っている。 75トン級エンジンの燃焼試験が始まったことで、KSLV-IIの開発はいよいよ正念場に入った。しかし、実際に打ち上げを迎えるまでには、技術と時間の、2つの大きなハードルを越えなくてはならない。 歪な宇宙開発 韓国の宇宙開発は歪な、破綻したようにも思える歴史をたどってきている。人工衛星、とくに小型衛星の開発では大きな成果を出す一方、ロケットの開発は迷走した。 人工衛