【ソウル=加藤達也】韓国製の家電製品や音楽、映画・ドラマを厳しく取り締まっているはずの北朝鮮で、韓流文化の流入が止まらない。テレビなどサムスン製品は高位層に富の象徴として人気だ。ドラマを通じて“韓風”のヘアスタイルやファッションなどが住民の日常生活に「文化的模範」として広く行き渡っているという。 「最近のドラマでは『秋の童話』が一番人気。『宮廷女官チャングムの誓い』や『天国の階段』なども人気だ。DVDプレーヤーは、都市部では一般家庭にかなり普及している」。 脱北者で構成する団体「成功的な統一をつくっていく人々」がソウル市内で開いた公開討論会で、北朝鮮の状況を説明した。 DVD化された韓国のドラマは「取り締まる側の国家安全保衛部員や裁判官も、陰では韓流ドラマを見ている」という。 「南は貧しい」という教育を受けて育った北朝鮮住民の多くは、韓国文化に接して大きな衝撃を受け、「韓国にあこがれをもち