「今の会社では評価を受けている。しかし、転職先でも評価されるほどの経験や能力を持っているのだろうか。もしかしたら井の中の蛙だったのかもしれない」――。転職を検討しているITエンジニアの中には、こんな不安に駆られている人が少なくないのではないか。 現在の経験や能力が転職先でも通用するかどうかは、転職を検討中のITエンジニアにとって最大の関心事である。前の勤務先でそれなりの経験や能力があると評価を得ていても、新天地でそれが通用するとは限らない。そんな悩みを解消する有力な武器がITスキル標準(ITSS)である。 ITSSは、IT業界で働く人材に求められる知識や経験、実務能力を体系的に整理したものだ。欧米のスキル標準などを参考に経済産業省が策定した。目的は、個人の自律的な経験・能力の向上や企業での人材育成を促し、結果として日本のIT業界の競争力を向上させることにある。 人事評価や研修にも活用,診断