「地方都市でビジネスをしていると特に痛感するが、国内には魅力的な投資対象が見当たらなくなってきた。どう考えても海外への投資は外せない」。こう語るのは、長野県松本市でコーヒー店を経営する斉藤久典さん(45 歳)。斉藤さんは日本株のほか、香港H株を数銘柄と、ベトナム及びタイファンドなどに投資している。 人口減少で消費が衰退、不動産も低迷、地元企業は国外に拠点を移す。少子高齢化の日本の近未来を先取りするような地方の都市にいると、大きな成長余地が見込める新興諸国はやはり投資先として無視できないというのだ。 しかし現実を見ると、新興国の投資環境はモザイク模様だ。 昨年までのような相場は当分戻ってこないのか。それとも今こそまさに絶好の買い場なのか。今から新興国投資に入っていって、果たしてよいのか。 新興国でも2極化が進む まず気になるのは新興国のインフレと、米国景気の動向だ。 6月12日に発表された中