裸の女性を、3人ほどの裸の男性が取り囲んでいる。女性は心ここにあらずの様子で、目を剥いている。それが筆者の見た写真だ。 その場を仕切っているのは、橘菊太郎。笑えて泣ける人情劇で人気の大衆演劇、橘劇団の総座長だ。舞台で見る朗らかで色気もある姿からは全く想像できない、悪辣な性加害を行っているという。 60年を超える歴史を持つ橘劇団。菊太郎の甥である、橘大五郎が現在は座長で看板役者だ。大五郎は2003年に公開された北野武監督『座頭市』にメインキャストとして出演。2009年の第60回NHK紅白歌合戦では剣舞を披露した実力派だ。筆者も観劇したが、彼の放つオーラには男性でも魅了される。 総座長の橘菊太郎は、1961年8月28日生まれ、大分県出身。6歳で子役を離れ、トヨタ自動車勤務を経て、23歳で劇団に復帰。父親の初代橘菊太郎から劇団を引き継いだ。大衆演劇では、子役からそのまま役者へと成長していくことが