インドネシア共和国・ユドヨノ大統領の経歴がすごい。(※1) 陸軍士官学校を首席で卒業後、米国に留学してMBAを取得。「陸軍きっての秀才」と呼ばれ、ボスニア・ヘルツェゴビナ停戦監視においては国連軍の主席軍事オブザーバーを務めた。2004年に同国初の民主的選挙によって大統領に就任し、同年、ボゴール農科大学に博士論文を提出して農業経済博士号を授与される。しばしば「政治家よりも学者のほうが向いている」と言われるほどの知性派だ。 1998年のスハルト政権崩壊後、インドネシアの経済は地に沈んだ。独裁政権による開発政策でゆるやかに成長していた同国は、民主化直後の混乱によって不景気のドン底へと突き落とされた。その後7年ほどは新しい政治体制を整えるのに手いっぱいで、経済は低空飛行のままだった。 しかし、ユドヨノ大統領の選出により民主化が完了し、とてつもない勢いで成長を取り戻している。もともと豊かな鉱物資源と