【アスキークラウド2月号・特集連動ロングインタビュー】 自動運転車、ロボット──グーグルが人工知能を使った新たなデータビジネスに着手している。しかし、日本でも人工知能に関する試みは30年以上も前からあったという。なぜ当時は失敗してしまったのか。人工知能研究の草分けである慶応大学理工学部の山口高平教授に、人工知能ビジネスの発祥、日本の最先端研究、そしてグーグルの目指す世界について話を聞いた。 ──グーグルを筆頭に、人工知能がビジネスとして注目を集めています。 このごろ「なぜ最近人工知能がよく出てくるのか」とよく質問されるけど、人工知能はもう57年の歴史がある。3回目なの、人工知能ブームは。最初は1956年。チェスとか定理証明とかを対象に人に、どれだけ迫れるかという感じでやってた。でも産業界からのニーズはチェスや定理証明じゃない。実際の問題が解けないから、ブームはすぐに沈滞した。 1970年代