中国・北京大元教授が24日までに、武力による台湾統一に反対する声明を公表した。台湾への軍事的威嚇は平和的な統一を遠ざけ、米国を巻き込んだ核保有国同士の戦争さえ招きかねないと警告。反戦世論を形成する重要性も説いている。中国内の知識人が台湾政策に公然と異議を唱えるのは異例だ。 会員制交流サイト(SNS)を通じて21日に声明を出したのは社会学者の鄭也夫氏(71)。「人民の代表」を公言して武力統一を唱える人々の主張を突き崩すために、反対の声を上げたとした。 声明はSNS上で転送できなくなっており、当局が規制したもよう。鄭氏は共同通信に対し「今のところ当局の圧力は受けていない」と話した。 声明は「台湾は事実上独立している」とも明記した。軍事的威嚇は台湾側の憎しみをあおり、米中、台湾が「メンツ」のため譲歩の余地がなくなる事態に発展する恐れを懸念した。(共同)