会津藩家老の西郷頼母(たのも)が宮司を務めたとされる馬場都々古別(ばばつつこわけ)神社(棚倉町)の本殿が、室町時代末期から安土桃山時代のものとみられることが6日までに、同町伝統文化活性化委員会の調査で分かった。同委員会によると、同神社本殿の造りは「三間社流造(さんげんしゃながれづくり)」と言われ、同様の建築様式の中では県内で最古の建物に属するとみられるという。 同委員会によると、文献や本殿の劣化状況、中世にみられる簡素な技法から建築時期を判断。昨年から専門家に委託し、調査を進めてきた。 流造は正面玄関に当たる屋根の一方が長く延びた形式。同神社は4本の柱が見られ、柱間が三間となっている。 文献によると、同神社本殿が1594(文禄3)年に造営された可能性が高いとされている。 今回、同神社を調査し、近世の社寺などに詳しい東京芸大大学院の上野勝久教授は「今後もさらに調査を進めていきたい」と